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学生コラム「ISTラウンジ」

本研究科在学生のコラムです。日頃の学生生活の中で感じたことや考えたことなど,さまざまな話題をお届けします。

数理の力でより強力な画質改善を目指す

写真:河野さん

コンピュータサイエンス専攻
数理計算科学講座
情報数理学研究室 修士課程2年
河野 克也
(北海道旭川市出身、2012年度入学)

私は「JPEG再適用法の改良によるJPEG画像の画質改善性能向上」をテーマに研究を行っています。画像圧縮は画像データの伝送・蓄積効率の観点から必要不可欠な技術となっていますが、中でもJPEGと呼ばれる圧縮方式は広く利用されており、インターネット上の画像を見てもJPEGにより圧縮された画像が多数存在していることが分かります。しかしながらJPEGは非可逆な圧縮方式であり、復号した画像には様々なノイズが混入し画質が劣化してしまうため、JPEG画像に対する画質の改善が画像処理分野での課題の一つとなっています。現在まで様々な画質改善手法が提案されていますが、その一つにJPEG再適用法があり、この手法は様々な方向への画像シフト操作とJPEG圧縮・復号操作(再適用)により生成される複数の画像に対し加重平均をとりノイズを拡散するという、非常にシンプルな方法で画質改善を行う点が特徴です。このJPEG再適用法において、所与のJPEG画像に対し最高の改善効果を与える加重平均の重み係数はどのように定まるのかを数理的手法により解き明かし、その値を推定する手法を構築することで本来の画像への正確な復元を目指しています。

私が所属する情報数理学研究室では、コンピュータが扱う問題に対して数学を利用した解析を行い、対象のバックグラウンドに存在する構造を解明することを目的としています。研究は関数解析や数理論理などの知識を柱として進められ、その内容は画像や音響に関わるデジタル信号処理や新しい論理体系の構築など多岐にわたります。

研究生活では週に一度行われるゼミで進捗を報告し、研究室メンバーとの議論や意見交換が行われますが、それ以外は基本的に自由であり各々の裁量で研究を進めることができる点が魅力です。国内外の学会への参加も奨励されており、私に関しては学部生の頃から発表をさせていただいています。来年度には博士後期課程への進学を予定しており、今以上に精力的に研究活動に取り組んでいきたいと考えています。

(2013/10/29)

図 1:JPEG再適用法(Nosratinia,2002)のアルゴリズム 図 2:ゼミの様子
図 1:JPEG再適用法(Nosratinia, 2002)のアルゴリズム 図 2:ゼミの様子

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