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脳の活動を制御する

Pic:長内 尚之さん

生命人間情報科学専攻 バイオエンジニアリング講座
神経制御工学研究室 博士後期課程2年

長内 尚之(北海道札幌市出身、2015年度入学)

私たちがなぜ光を感じ、音を聴き、物事を考えることができるのか、これらのことが脳のどの場所でどのような仕組みで行われているのか、という疑問は未だに解決されていません。私が所属する神経制御工学研究室では、脳がもつ精巧で特徴的な機構を工学的手法で理解し、得られた知見を福祉の向上に役に立つ次世代の機器開発に繋げようとしています。

私は特に、福祉向上のための機器開発の研究に携わっています。近年、てんかんや耳鳴りといった疾患と、脳の異常活動に深い関係性があると考えられてきています。これらの疾患の決定的な治療法は未だに確立されていませんが、磁気刺激によって脳の異常活動を制御する手法が有効な治療法の一つとして注目されてきています。しかし、この治療法による疾患抑制効果は一時的なことが多く、現状では患者さんたちは疾患が発生するたびに通院せざるを得なくなってしまっています。この問題を解決するため、私は1 cm以下の生体に埋め込み可能な小型脳磁気刺激装置の開発を行っています。この装置が実現できれば、家に居ながらにして疾患を抑制することができる、とてもスマートな治療装置になる可能性があると期待しています。

神経制御工学研究室では、私たち学生が研究を進める主体になっています。今年は、修士学生が筆頭著者で論文を出すという素晴らしい成果もあげていました。本格的に研究に携わるのは学部4年生になってからですが、最初のうちは実験に慣れるまでなかなか成果が出せず大変かもしれません。難しい研究課題もありますが、先生方や研究室仲間と議論しながら試行錯誤を重ねることで、研究を前に進めることができます。週一回のゼミや論文紹介は、研究の議論ができるいい機会となっています。このように、自分が主体となって研究を進められる、充実した研究生活を過ごしています。

写真:学会発表の様子
写真:学会発表の様子