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ネットジャーナル5

情報世界と実世界のクロスオーバー
深い専門性と広い視野を持った人材の育成

――グローバルCOEの具体的な内容はどのようなものですか。

有村 特長の一つは、情報・バイオ・ナノの3分野による共同研究プロジェクトです。拠点リーダーである私は情報検索やデータマイニングが専門です。サブリーダーの宮永喜一教授はメディア・ネットワーク、渡邊日出海教授は遺伝子解析を中心とする生命科学、末岡和久教授はナノエレクトロニクスが専門で、情報系のハード・ソフト及び生命科学、ナノテクノロジーの異分野混成チームによる新たな研究領域の開拓を目指しています。情報世界の知識・技術は実世界で役立ってこそ意義があります。一方、バイオやナノなど実世界の分野では情報技術を活用することで理論的・技術的な発展を見せています。今まで別々の世界だと思われていた分野ですが、実際は密接な関わりを持っている。ならば、それぞれの研究者がお互いをもっとよく知り、深いレベルで意見交換することができれば、よりスピーディで高度な知識創出が実現するのではないか。そんな可能性を強く感じています。

もう一つは「双峰型人材育成」です。北大は創立以来の伝統で「実学」を重んじています。大学院でも、修士課程では副専修と呼ばれる専門以外の科目を4単位、博士課程後期では第二副専修を8単位以上取得することを義務づけています。国内の国立大学の中でも非常に特徴的なカリキュラムで、専門分野を深く学びつつ専門以外の分野の素養と経験を身に付けることができます。これは、実社会で役立つ技術の研究開発に不可欠な資質であり、北大出身の研究者・技術者は企業や研究機関から常に高い評価を受けています。こうした伝統を現在大学院で学んでいる若い人たちへ確実に伝え、新たな学問の担い手として育成する。大学院での教育に重きを置いているのも今回のCOEの大きな特長です。

じつは、本研究科は04年の設立当初から電気・電子・情報の3分野が一体となった研究体制を築き、ハード・ソフトの研究者が互いの専門分野を越えて連携しています。つまり、知識創出のための土壌がすでに培われているということです。さらに、今回の申請に際し、主要なメンバーがじっくり話し合う機会も持てました。申請のためだけでなく、本研究科の特色と今後の方向性を明確化し、自分たちの使命を再確認するうえでも非常に重要なプロセスだったと思います。

有村教授

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