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ネットジャーナル8

イメージで検索できるキーワード不要の検索エンジン

――「Image Vortex」と「Video Vortex」はどんな特徴を持っていますか。

長谷山 最も特徴的なのは、キーワードの入力が不要なことです。例えば、北海道の美しい風景写真を探しているとすると、既存の検索サービスでは、写真に各種データ(撮影日時や場所)や、「草原」「山」「青空」といったタグを手動で付け、ユーザは自分のイメージに近い言葉(キーワード)を入力することにより検索を行います。しかし、人間の感覚というのはとても曖昧で、「爽やかさ」や「風を感じる風景」を求めていたり、そもそも具体的なイメージがつかめていないこともあります。このように、明確なクエリ(質問となるキーワードや画像)が想定できない場合の検索に有効なのが「Image Vortex」と「Video Vortex」です。

「Image Vortex」では、データベース中の画像から算出される特徴(色、模様、物体の輪郭、画面上での位置など)を数値化し、その特徴量からどのような内容を含む画像であるかを自動で認識します。さらに、各画像の特徴量を比較して類似しているものと類似していないものを判定し、画像間の差異を距離で表します(解説1/図1)。ユーザはインタフェース上の三次元空間に浮かぶ画像群を見渡しながら、自分の求めるイメージを絞り込んでいくことができます。「Image Vortex」はすでに商用サービス「Image Cruiser」(http://imagecruiser.jp/)として提供されています。

「Video Vortex」(解説2/図2)は映像を対象としたインタフェースで、画像、音響、楽曲、テキストなどの特徴を統合し、類似した映像を検索・推薦します。このシステムではユーザの好みに応じて「視覚的に類似しているもの」「音響が類似しているもの」といった調整も可能で、より効率的に望む映像へ到達することができます。また、音響や楽曲の類似性を取り入れたことにより、まったく異なるジャンルの映像が推薦されることもあり、ユーザの想定を超えた新しい発見や気づきが期待できます。「Video Vortex」も商用サービスとして提供される予定です。

長谷山 美紀教授

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