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ネットジャーナル14

MIMOやUWB技術に対応した新しい小型アンテナの開発

――具体的にはどのようなことを研究しているのですか。

山本 MIMO技術を利用した無線装置では、送受信側ともに複数のアンテナを用いる必要があることに加えて、アンテナ間の距離を可能な限り離す必要があります。このような制約があるMIMO用アンテナに関する研究は発展途上なのが現状です。また、次世代の高速無線システムでは、携帯電話やノートパソコンなどの小型携帯端末がメインの構成機器となることが予想され、これらの小型機器に実装可能なMIMO用小型アンテナ技術の開発が課題となっています。

UWB技術では、従来の無線伝送方式に比べて非常に広い範囲にわたる周波数の電波(7〜10GHz)を扱います。一般的なアンテナは、限られた範囲の電波を送受信することしかできませんので、UWBの電波を送受信できるような特殊なアンテナが必要です。さらに、将来MIMO技術とUWB技術が併用された場合にも対応可能な、小型高性能アンテナ技術を開拓することも大きな課題のひとつです。

電波の出入り口となるアンテナには多種多様な形状・構造のものがありますが、本研究室では平面構造のアンテナに着目し、MIMOやUWBへの応用が可能なアンテナ構成法の開発を進めてきました。平面構造のアンテナに着目した理由は、携帯電話やノートパソコンに内蔵するなど、小型化が求められる場合に有利だと考えたからです。

本研究室で開発したUWB用の小型アンテナは「葉状ボウタイアンテナ」(解説3)といい、テフロンの薄い板に銅箔を張ったものです。葉状とはその名の通り木の葉の形をしており、これが低い周波数から高い周波数まで幅広い電波を送受信するのに最適だと判断しました。さらに、このアンテナをMIMOとUWB技術併用された場合に応用するための技術的課題を洗い出すとともに、それらをクリアするための検討・開発を進めているところです。

写真:博士(工学)山本 学 准教授

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