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ネットジャーナル20

実社会の中で、今必要とされている技術を見つけ出す感性を養う

――情報科学は、社会にどのように役立てるべきだとお考えですか。

博士(工学) 山本 強 教授

山本 私は、20年ほど前から医学部と共同で医用画像診断システムの開発を行っており、2002年には大学発ベンチャーの(株)メディカルイメージラボの設立に参画しました。10年以上にわたり会社経営に携わってきて感じるのは、現実社会の問題は大学の中だけにいては分からないことが多いということです。

知識や技術を学ぶだけでなく、それを目の前にある問題にどう適用するか、そこからどんな解決策を見つけ出すかという感性を磨くことが大切です。ビジネスや行政といった世界にも触れ、情報を共有し、お互いを知る。そういう経験をする場を提供することも大学の役割ではないかと考えます。

コンピュータや情報処理技術の急速な性能向上により、過去の研究成果や理論が再発見される時代になってきました。原理は分かっていても実現できなかったものが、今は形にできるようになっています。私たちが研究室で実際に作ってみた超指向性スピーカのように、理論だけでなく、実際にモノを作ってみる(実装する)ことも情報科学を学ぶ学生にとっては重要な経験だと思います。

これからの時代、私たち研究者は社会に役立つ道具をたくさん持ち、それを柔軟に使いこなす能力が求められるでしょう。私のモチベーションの源は「人をビックリさせたい」という思いです。そしてビックリの先にある感動でビジネスや社会を変えたい。エネルギー問題や高齢化社会についても、従来のベクトルとはまったく異なる発想で問題解決に挑む研究者が現れるべきではないかと思っています。

(2013/04/08)

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