HOME > 研究活動・産学官連携 > ネットジャーナル > ネットジャーナル22

ネットジャーナル22

エージェントがメディアを移動しながらユーザをサポート

――具体的にどのような研究をしているのですか。

博士(情報科学) 小野 哲雄 教授

小野 パソコンや携帯端末などには、ユーザをサポートするための秘書的な機能を持ったアプリが搭載されています。ドコモの「しゃべってコンシェル」やiPhoneの「Siri」などです。これらに自律的な機能を持たせたものをエージェントと呼びます。本研究室では、エージェントがパソコンや携帯端末の中だけでなく、他のメディアにも移動しながらユーザの日常生活をサポートする「ITACO(イタコ)システム」を開発しました(解説1)。InTegrated Agents for COmmunicationの略ですが、ひとつのエージェントがさまざまなメディアに乗り移ることから、恐山のイタコにもかけています。(笑)

エージェントはロボットと違って実世界で動くことはできません。その代わりいろいろな端末に乗り移り、ユーザの近くでサポートします。本研究ではかわいらしいキャラクターに扮したエージェントがPCからウェアラブルコンピュータに移動して一緒に外出したり、テーブルランプに乗り移って明るさを調節したり、ロボットに乗り移って遊んだりします。ポイントは、会話や行動履歴からユーザの好みや行動の傾向を記憶し、それらの個人情報をもとに各ユーザに特化したさまざまな支援を行うことです。自分のことをよく知っていて、命令しなくても状況を判断して必要なことをやってくれる存在なのです。今はまだ乗り移る場所やできることが限られていますが、ユビキタス環境が発展すれば冷蔵庫などの家電製品やカーナビなどへも広がり、屋内外を問わず行動を共にできるようになると思います。

ページの先頭へ