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ネットジャーナル23

超音波通信を用いた位置認識システム

測距・測位

杉本 次にご紹介するのは、超音波を使った測距・測位の技術です(解説2)。位置情報と言えばGPSが有名ですが、屋内では電波を十分に利用できません。そこで国立情報学研究所の先生と協力して位相一致法という手法を考案するとともに、超音波の信号を利用した屋内の距離測定/位置認識を開発しました。市販の安価な狭帯域の超音波送受信機をベースにしたシステムでありながら、従来の超音波測定に比べ100倍以上精度が向上し、われわれが知る限り世界一の性能(3メートル測距で標準偏差0.032mm)を実現しています。

これを応用させたシステムとして超音波3次元トラッキング技術も開発しています(左図)。腕に装着した超音波送信機と数メートル離れた受信機を使って、人間の動きを3次元で計測します。カメラを使ったモーションキャプチャと似たような機能ですが、より軽量かつ小規模なシステムで計測できます。

――これらの技術はどのような応用が期待されているのでしょうか。

博士(工学)杉本 雅則 教授

杉本 位置情報を正確に取得できると、上位レベルのさまざまなアプリケーションの可能性が広がります。人とコンピュータとのインタラクションにもロボットのナビゲーションにも位置情報は重要ですが、確立した技術はまだなく、電波、赤外線、超音波、光など多方面からアプローチしている状態です。これに関しては、位相一致法とLEDを利用した位置認識システムにも注目しています。照明器具として使われているLEDを位置認識に流用すれば、センサなど特別な装置を取り付けなくても室内の人や物の動きを把握することができる。よりシンプルに、より安価な方法で精度の高い位置認識システムが作れれば、応用の範囲はさらに広がるでしょう。

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