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ネットジャーナル26

解説

解説1:MIMO(マイモ)

Multiple-Input and Multiple-Output。送信側と受信側の双方に複数のアンテナを設置して伝送を行うシステム。従来信号劣化の要因であったマルチパスを積極的に利用することで伝送効率を高める技術であり、今後無線通信を行う上で重要な技術として1990年代後半に登場して以来、世界中で盛んに研究されている。中でも、送信アンテナ数に応じて複数の情報信号 (ストリーム) を同時に送信する手法を空間多重と呼ぶ。多重数に応じて情報量を増加できる利点がある。

図:MIMO(マイモ)
図:MIMO(マイモ)

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解説2:大規模MIMO

基地局側に100素子以上のアンテナを設置したマルチユーザMIMOシステム。素子数を増やすことで送信ビームを細くすることが可能になるため、ビーム走査のような簡易な手法でもある程度の信号分離が可能であると考えられている。

図:大規模MIMO
図:大規模MIMO

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解説3:MIMOにおける一般的な信号検出手法

異なるアンテナから送信された信号を分離・検出するには、到達経路の空間的な違いに着目した空間フィルタと、すべての送信信号の組み合わせから最適なものを探索する手法に分けられる。前者は逆行列演算が必要なため、素子の3乗に比例した処理が必要となる。後者は特性が非常によいものの、素子数に対して指数的に処理量が増加してしまうため、QRM-MLDと呼ばれる有名な軽減手法が実用化されている。ただし、それでも素子の3乗に比例した処理を必要とする。

図:MIMO空間多重時の信号検出
図:MIMO空間多重時の信号検出

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解説4:確率伝搬アルゴリズムに基づく検出手法

通信の分野では、LDPC符号やターボ符号のような高性能の誤り訂正符号の復号などにおいて、確率伝搬アルゴリズムと呼ばれる手法が適用されている。これを、大規模MIMO信号検出に応用したのが下図である。素子数が10程度では、ほとんど検出ができないのに対し、素子数が数十規模では、非常に高精度に検出できるようになる性質がある。一方、計算 量は素子数の2乗に比例する複雑度で実現可能である。

図:確率伝搬アルゴリズムに基づく検出手法
図:確率伝搬アルゴリズムに基づく検出手法

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