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ネットジャーナル46

それぞれの特徴を把握した多様な技術開発

――SDMファイバの開発にはどのような課題があるのでしょうか。

博士(工学)齊藤 晋聖 教授

齊藤 まずは、光ファイバそのものをどのような設計にするかという問題があります。従来のものとは違う構造のファイバを新しく作らなければならないので、ファイバの直径やコアの数、配置をどのようにするのが最適かを考える必要があるのです。マルチコアもマルチモードもそれぞれ特徴があり、使う場所や伝送距離などによってメリット・デメリットが出てくるため、オールマイティな最終形を模索するというよりは、用途に合わせた形態をいくつか提案していくことが重要だと考えられます。

また、光ファイバだけを高精度化・大容量化しても問題は解決できません。長距離伝送に必須な増幅技術や、多重する信号を合分波する入出力デバイスの開発なども行っています(解説2)。

特にマルチモードファイバで課題になるのは遅延時間です。複数のモードを使うと、それぞれのモードが伝搬する時間が違うので到達時間に差が出てきます。短い距離であれば無視できる程度の差ですが、数百〜1000キロという長距離になると受け手側の信号処理に影響が出るほど差が大きくなります。

解決にはいくつかのアプローチがあり、時間差があってもうまく切り分けて処理するものと、できるだけ時間差が小さくなるように光ファイバやデバイスを高度化するものです。モード数が増えるほど遅延時間の問題も大きくなってくるので、単純にモード数を増やせば大容量化できるわけではなく、ファイバとデバイスの関連性も視野に入れながら研究を進めています。

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