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ネットジャーナル48

深層学習で電子物性を予測する技術の創出

――現在どのような研究がおこなわれているのですか。

博士(工学)瀧川 一学

瀧川 科学技術振興機構のさきがけプロジェクトに採択された「大規模データに基づく電子物性予測のための深層学習技術の創出」があります。これは、物質・材料に関する大規模なデータの中から、望ましい性質を持つ新物質・材料の探索や、背景にある構造活性相関・物理法則の理解による設計支援に利活用することを目指したものです。

深層学習(解説2)とは、特徴となる表現(記述子や構造指数)を機械学習で自動獲得する手法です。画像検索などに実際に使われ、大量のデータの中から人の顔の特徴を自動で抽出し人物を特定することができます。さきがけのプロジェクト(解説3)では、物質の適切な特徴量を深層学習で自動獲得し、目的とする特徴の高精度な予測技術の確立を目指しています。

前述の分子構造の違いが薬効の違いとして表れるように、物質・材料の場合は電子の分布量(電子密度)によってその性質が決まります。そこで電子密度のシミュレーション技術と深層学習を結びつけることで、高速かつ高精度な解析技術を探求しています(図2)。この技術が確立すれば、対象や問題に依存性のない汎用技術として幅広く応用できると期待しています。

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