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新しい大学院生に贈る言葉

情報科学研究科入学式

大学院情報科学研究科に入学された,留学生23名を含む206名の修士課程の皆さん,留学生11名と社会人9名を含む44名の博士後期課程の皆さん,ご入学おめでとうございます。

博士後期課程の方は,博士前期課程(修士課程)から引き続き大学院に所属されるわけですが,修士課程の方は,はじめて大学院を経験することになるので,ここで学部と大学院の違いを確認しておきましょう。

皆さんは,小学校から大学の学部まで,学校で様々なことを学んできたわけですが,それらはいずれも「上からの押しつけ」とでも言うべきものです。学ぶ科目が決まっており,それをそのまま受け入れるのが勉強でした。

大学院にも確かにその要素はありますが,多くの時間は,自分で自主的に決めた内容の勉強・調査・研究を行うために使われます。つまり,自分の好きなことを,好きなように勉強できる,ということであり,大学院はまさに最高学府,知の拠点として,皆さんが自分の個性に合わせて成長していくことを支援する場となっています。

このことを裏返すと,何を研究したいのか,何を学びたいのか,というような目的意識の希薄な人には,大学院では何もすることができず,つらい場になります。ぜひ,明確な目標をもって学んでください。

情報科学研究科入学式

このように,学部での学びと大学院での学びは大きく異なりますので,学生に対する評価の基準も大きく異なります。「優秀な学生」と言った場合,その意味は,学部と大学院ではかなり異なるのです。

学部では,秀から不可までの5段階評価を4点から0点までで数値化し,その平均点であるGPAが唯一の評価基準といってもよいでしょう。そして卒業時のGPAの値の大きな学生が「優秀な学生」とみなされ,表彰されたりします。

しかし,大学院では,研究業績というものが大きな比重を占めます。研究成果を学術論文としてまとめ,学会の論文誌のような定期刊行物に投稿し,専門家による査読(審査)を受けて,論文が掲載されると,それは大きな研究業績となります。その論文が英語で書かれ,国際的に流通する論文誌に掲載されるなら,それはさらに大きな研究業績です。

論文誌ほどではないかもしれませんが,国際会議の場で,英語で口頭発表を行うのも大きな研究業績です。また,日本全国から専門家が集まるような研究集会で研究発表を行うのもよいでしょう。

大学院では,このような研究業績やその他の活動を総合的に数値化し,その値の大きな学生が「優秀な学生」とみなされ,たとえば,在学期間中に貸与を受けた日本学生支援機構の奨学金の返還免除が受けられたりします。

皆さんはいま,学部のときのゴールラインとは別の,1本のスタートラインに横一列に並んで一斉にスタートしたところです。皆さんの今後の「走り」に期待しますが,周辺の風景も楽しんで,有意義な大学院生活を送ってください。

平成23年4月

情報科学研究科長 栗 原 正 仁

(本記事は,4月2日に挙行された情報科学研究科入学式での研究科長挨拶に基づき,新規に書き下ろしたものです。)

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