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ヴォイス3・産学連携体「軽労化研究会」の取組み
田中孝之准教授インタビュー

負担を軽減しつつ「さりげないトレーニング」を促す軽労化技術

─軽労化技術は今後どのような方向へ進むのでしょうか。

写真:組み合わせ爆発

前述のようにパワーアシストツールを導入したいと考えている職場は数多くあり、どの作業にはどんなツールが適切かを事前診断し、それに合ったものを提供するためのノウハウや仕組みづくりが求められています。現在、産業医科大学と共同で、産業医が作業現場の状況に合ったパワーアシストツールの処方・提案ができるような仕組みづくりを研究しています。

また、パワーアシストツールで作業負担を軽減し過ぎると、かえって本人の筋力を低下させてしまうのではないかという懸念もあります。私たちはそうした面に考慮し、身体能力を落とさず、かつ疲労が軽減できる補助力はどの程度のものなのか検証する研究も始めています。目指しているのは、加齢とともに失われる体力(筋力)を維持・増強しつつ適切な負荷を与える「さりげないトレーニング」。超高齢化社会を迎えた今、お年寄りが日常の軽い作業くらいはこなせる体力を維持することができれば、いつまでも生きがいを持って、楽しく暮らせるでしょう。その足がかりとして、雪かき時の障害予防と負荷軽減のための防寒着「雪かきスーツ」を開発しました(リンク:http://keiroka.org/news/869/)。これはメディアにも取り上げられ、大きな反響を呼んでいます。

逆に、適度な運動負荷を与えて筋力を増強させるトレーニングツールとしても活用できると考え、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の関連企業であるJAMSS(有人宇宙システム株式会社)と共同で有人宇宙飛行士のトレーニングスーツの開発にも取り組んでいます。

現在、軽労化研究会には農業、介護、建設土木、物流、旅行会社、電機メーカーなど多様な企業が参加しており、スマートスーツの適用・応用だけでなく、新たな軽労化技術の開発に関する共同研究が盛んに行われています。「軽労化」という考え方を広め、多くの方に興味を持ってもらえれば、さらに幅広い分野に展開できるのではないかと期待しています。

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