農業や介護等の人手による作業において，蓄積疲労や疾病リスクを取り除き，
いつまでも自分の力で働くために身体能力を維持する軽労化技術の研 究開発に取り組む一方で，
大学発ベンチャー企業を設立し，腰回りの筋力補助と体幹安定化を行う画期的なアシストメカニズムを搭載した筋力補助スーツである
「スマートスーツ」を開発した。そのベンチャー企業ではスマートスーツの試験販売を行っており，
農業・介護・建設・物流等の様々な業種に 1,500着以上の納入実績がある。
また，平成19年からスマートスーツ研究会，平成23年から軽労化研究会を主宰し，
軽労化に対する理解増進， 軽労化技術の普及啓発を行っている。
農業分野や介護分野において，多くの従事者が腰痛等の不安を抱えているほか，
他の産業においても軽労化技術に 対する潜在的なニーズが高く，また超 高齢化社会を迎え，
働く高齢者が増加していく中，多様な人材の働き方をサポートする技術として，
国内だけでも数百万規模で活用される可能性があり，
今後の広がりによる軽労化技術を応用した新産業の創出が期待できる。