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平成30年度科学研究費助成事業「基盤研究(S)」に情報科学研究科から2件採択されました。

平成30年度科学研究費助成事業「基盤研究(S)」に,富田章久教授を研究代表者とする研究課題「百年以上の超長期秘匿性を保証する情報通信ネットワーク基盤技術」,本村真人教授を研究代表者とする研究課題「知能コンピューティングを加速する自己学習型・革新的アーキテクチャ基盤技術の創出」の2件が採択されました。

※「基盤研究(S)」は,独創的,先駆的な研究を格段に発展させるために設けられている研究種目で,研究期間は原則として5年間,研究費の申請総額は5,000万円以上2億円以下と比較的研究費の規模が大きく特に高い評価を得ている研究を支援する研究種目です。


富田 章久 教授 研究の背景・目的

 例えば,個人の医療情報は少なくともその人の生涯にわたって秘密にしておく必要があります.現在,このような数⼗年から百年以上秘匿性を保つ必要がある情報が電子的に伝送され,保管されるようになっています.秘密を守るために情報は暗号化されますが,現在使われている暗号方式では,20-30年程度で世代交代が必要とされ,長期の安全性は保証できません.

 本研究では長期間情報を安全に伝送・保管・処理する技術を開発します.そのため,情報理論的安全な秘密分散による保管と量子暗号鍵配送(QKD)による鍵共有を用います.QKDの安全性は物理法則が保証する強力なものですが,伝送距離や鍵共有速度は損失や雑音によって制限されています.そこで,私たちは新しいQKDの方式,実装法や同期技術の開発を行い,QKD技術の高度化を進めます.損失や雑音に弱いという量子技術の課題を克服し,実用的なネットワーク構築の基盤技術を確立します.

本村 真人 教授 研究の背景・目的

 深層ニューラルネット(DNN)の勃興により、今後のスマート社会を支える「知能コンピューティング」の分野が大きく進展しています。本採択課題は、DNN処理エンジンのアーキテクチャ技術を中核として、DNNの隣接領域であり、より脳に近い情報処理を目指したニューロモルフィックHW分野の最新の知見や研究進展を積極的に結集して、将来の知能コンピューティングを支える革新的アーキテクチャ基盤技術の創出を目指すものです。特に、1)DNNの「構造型」情報処理の発展に応えるリコンフィギュラブルHWアーキテクチャ、2)DNN-ニューロモルフィック分野融合で生まれる新たな学習方式とその情報処理アーキテクチャ、3)アルゴリズム-回路の協創による高エネルギー効率HW方式、の三つの技術構築を中核に据えて研究を進めます。最終的に、これらの研究成果を、将来の知能コンピューティングを支える自己学習型・機能獲得型リコンフィギュラブルHWプラットフォームの提案に結実させることを狙っています。


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