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新しい大学院生に贈る言葉

2021年4月6日

情報科学院長  長谷山 美紀

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、令和3年4月6日に開催を予定しておりました令和3年度大学院(修士課程および博士後期課程)を中止することといたしました。全国及び北海道における感染拡大の収束が見通せないことから、新入生並びにご関係の皆様の健康と安全を考慮し、このような判断に至りました。

 直接お祝いを述べることができず、残念ながらこの場でご挨拶申し上げます。

 新入生の皆さん、入学おめでとうございます。

 令和3年4月、私たちの大学院情報科学院に、修士課程193名、博士後期課程37名の皆さんを迎えることができました。

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行で、私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。価値観の多様化や生活様式の変化で、世界のデジタル化が一層加速し、日本のデジタルトランスフォーメーションも大きく進んでいます。新しい社会のために、AIの高度化と深層学習の台頭、通信インフラの強靭化と5G、IoTデバイスの普及とエッジコンピューティングなど、情報科学分野の貢献が必須となっています。

 世界中で、情報科学分野の重要性が高まる中、本学院に皆さんを迎えるにあたり,学院長としてお話させて頂きます。

 大きな変革の時代にあって、情報科学は単なる学問領域や科学技術分野にとどまらず、どのような社会を創り出すかを考える「社会創造の理念」を持って取り組まなければならない分野に発展しています。情報科学の知識と技術を備えた高度人材のニーズは、益々高まることでしょう。

 社会が変化するこの時期に、次のような2つの調査が行われました。

 1つ目は、日本財団が2019年9月下旬から10月上旬にかけて行った「18歳意識調査」です。インド、インドネシア、韓国、ベトナム、中国、イギリス、アメリカ、ドイツと日本の17歳から19歳の1,000人を対象に、国や社会に対する意識を聞いたものです。その結果で、「自分を大人」、「責任ある社会の一員」と考える日本の若者は約30~40%で、他国の3分の1から半数近くにとどまることが分かりました。

 2つ目は、2019年に日本を含めたアジア太平洋地域の14の国で、主要都市在住の20歳から69歳の仕事に対して行われた意識調査です。勤務先以外で自身の成長を目的として学習や自己啓発活動を行っているか?と言う質問に対して、日本は「とくに何も行っていない」と答えた割合が46.3%でした。これは、他の13か国の平均(13.3%)の3倍を超えるものでした。さらに、仕事内容に対する満足している割合は58.2%で、14か国最低となっています。

 新入生の皆さんは、この2つの調査結果をどの様に感じるでしょうか。

 変革の時代に入り、情報科学の役割が技術面のみならず社会創造を担う分野になりつつある現在、それを学ぶ皆さんが創造性とパワーに満ちた新風を巻き起こすことに、世界が期待しています。皆さんが大学院生として沢山の知識と技術を身に着けることができるよう、私たち教員も皆さんの挑戦を支えて行きます。

 皆さんが卒業する時に、先に述べた私の問いかけの答えを、直接に聞きたいと思っています。そのような環境が訪れることを祈りながら、皆さんの学生生活が、実り多く充実したものになるよう強く願い、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。

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