超偏極13C核磁気共鳴イメージングによる疾患の診断技術開発 / 松元 慎吾 准教授

“超偏極”は核磁気共鳴イメージング(MRI)の測定感度を一時的に数万倍に増幅するMRIの最新技術です。この技術の発明により、MRIは従来の解剖学的情報の域を越え、生体内の様々な機能情報を映し出す新たなツールへ変貌を遂げようとしています。当研究グループでは、安定同位体である炭素13核で標識した化合物の生体内における代謝反応を超偏極13C MRIでリアルタイムに可視化することにより、様々な疾患を診断する研究を行っております。具体的には

  • 高感度、安全、かつ低コストな13C励起装置の開発
  • 特定の遺伝子変異疾患を標的とする代謝マーカーの創薬
  • 1H/13Cチャネルを持つMRI装置の作製と代謝イメージング手法の開発

が主な研究テーマです。

進行中のプロジェクト

科学技術振興機構・戦略的想像研究推進事業(さきがけ)、「超偏極13C MRIによる恒常性破綻臓器ネットワークの動的可視化」(研究代表者:松元慎吾、14530429、2015/2~2018/3)

【概要】
超偏極13C MRIは炭素13標識した任意の化合物の核磁気共鳴信号を1万倍以上に増幅することで、その生体内における代謝反応を、非侵襲的に画像として写し出すMRIの最新技術です。様々な病気を反映するように設計された複数の代謝プローブの代謝反応を超偏極13C MRIで撮像することにより、体中の、あらゆる要因によって引き起こされる生体内恒常性の変容・破綻を瞬時に検出できる新しい画像診断技術の開発を目指します。