ディジタル幾何処理工学研究室
Digital Geometry Processing Lab.

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研究タイトル



背景とねらい
工業製品の強度等の性能を有限要素法(FEM)によるシミュレーションで評価するCAEにおいて,製品のCADデータから質の高い有限要素メッシュを生成することが,精度の高いシミュレーション結果を得るために必要です.工業製品には,ボスやリブといった補強のための形状特徴が多く含まれ,これら形状特徴のメッシュ生成は特に慎重である必要があります.例えば,メッシュの頂点配置における仕様(下図)が定められています.複雑製品には多くの形状特徴が含まれており,人の手によりすべてを認識して仕様を満たすメッシュを生成することは多大な労力を要し,見落としなどにつながる可能性もあります.本研究では,質の高い有限要素解析用メッシュ生成を支援するための,CADデータからの形状特徴自動認識技術を開発しています.

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手法概要
本研究では,CADデータの表現法の一つである境界表現モデル(B-reps)の面分をノード,面分間の隣接関係をエッジで表現したグラフに対する深層学習を用いた形状特徴認識法を開発しています.ノードに各面分の姿勢によらない特徴量,エッジに隣接面分間の姿勢を表す量を付与し,グラフニューラルネット(GNN)を用いて学習・認識を行う手法を提案してきています.認識性能を高めることが可能な学習データを生成する方法も検討しています.

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効果
開発法を実用レベルのモデルに適用した結果を以下に記します.本手法はモデルの姿勢によらない形状特徴の認識が可能で,既存手法と比べて高い認識率を実現しています.

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更なる認識率の向上のための仕組み,学習データの生成法について現在研究を行っています.



関連論文など
  • R. Moriya, S. Kanai, H. Date, T. Taichi, H. Takashima, Feature Recognition from B-rep Models for Finite Element Meshing using Graph Neural Network, Proceedings of the 19th international conference on precision engineering, C282 (2022)
  • Ryosuke Moriya, Satoshi Kanai, Hiroaki Date, Hideyoshi Takashima and Tetsufumi Taichi, Graph Neural Network-Based Finite Element Feature Recognition from B-rep Model, Computer-Aided Design and Applications (Accepted)