大学院受験(磁気共鳴工学研究室)を希望する方へ

平田教授からのメッセージ

磁気共鳴工学研究室では、磁気共鳴分光とイメージングに関する技術の研究を行っています。主には、生物学や医学的な応用を目指した新技術の開発に関する研究を行います。電気電子工学や計測工学、画像再構成など、工学的なアプローチを用いますが、物理学、化学、生物学とも重なる境界領域の問題を対象としています。

そのため、未踏の領域に進んでいくチャレンジ精神と、日々おこる失敗に負けない熱意を持った大学院生を求めています。自立的に研究を進めるモティベーションを持っている諸君には、いくらでも新しいことに挑戦するチャンスがあります。大学院生でも、チャンスがあれば世界トップレベルの研究チームに負けない成果を出すことも可能です(もちろん、新しい研究領域では頑張っても成果にたどりつけないこともあります)。また、大学院生も世界の研究グループとの共同研究に参加することができます。

磁気共鳴工学研究室では、多くの大学院生に世界の舞台で発表する経験を積んでもらいたいと思っています。現在、我々の研究室では電子常磁性共鳴イメージングの分野で競争的研究資金による研究プロジェクトを展開しています。研究室の大学院生も一緒に新しい知識を生み出し、世界に先駆けて新しい領域を開拓していく、そんな研究チームを目指しています。進行中の研究プロジェクトに関連するテーマで成果が得られた場合には、研究プロジェクトの経費で学会発表(外国を含む)などの旅費をサポートすることができます。

専門的な知識や技術を身につけることは大学院生として当たり前のことですが、それ以上に研究室のメンバーが社会人として成長することが大事であると考えています。大学院生なら近い将来社会人として活躍することが求められています。そのために必要な基本的なことは大学でしっかりと身に付けておいてほしいと考えています。ミッションの行動指針に具体的な要望事項を記載してありますので、研究室を希望する学生諸氏は一読しておいてください。

磁気共鳴工学研究室を希望する人は、研究室で行われている研究を見てイメージをつかむことをお勧めします。百聞は一見にしかずです。見学希望の方は、連絡してください。

外部(北大の他の研究室から希望する場合も含む)から受験を希望する場合(特に博士後期課程の場合)には、事前に研究内容について相談してください(できるだけ早い段階で)。我々のグループで希望する内容の研究ができるかどうか、相談しておく必要があります。研究室の事情により、特定のテーマを希望しても必ずそのテーマをやることができるとは限りません。また、研究や論文発表に関する指導方針などは募集要項からは分かりませんので、事前に確認しておくことをお勧めします。これらのことは、入学してから「こんなはずではなかった」という事態にならないために必要なことです。

なお、2008年10月に私が研究室の教授に着任したことにより、研究室で行う研究テーマを変更しました。今後は、生命科学研究のための電子常磁性共鳴イメージングに関する研究を中心に進めていきます。以前、研究室で行われていた人工心臓・人工臓器に関する研究テーマは、学生諸君が希望しても受入れません。