コースの魅力
生命の神秘を工学的な視点で解き明かす、情報科学と生命科学を融合させた新時代のサイエンス
生き物は40億年近くの進化の過程を経て、環境に適応した構造と機能を獲得してきました。21世紀は、このような生命への理解が急速に深まると同時に、人類社会や地球環境に対する前世紀の科学技術の反省をふまえ、生命・人間・環境を中心とする新たな科学技術の展開が求められています。特に、生命と人間に関わる科学技術は、近年発展のめざましいコンピュータ技術やナノテクノロジーなどの分野と融合しながら、新たな学術領域として飛躍的発展が期待されています。また、新産業として大きな市場拡大が見込まれるため、国際的な研究開発競争が激化しています。
このような状況を踏まえ、本コースでは、情報科学と生命科学の学際領域の基礎を遺伝子から個体レベルまで体系的に習得できるよう、豊富なカリキュラムを用意するとともに、先導的研究の推進のために、国際的にも高い評価を得ている多くの研究者を擁しています。
本コースでは、このような教育研究の環境の中で、生命・人間・医療に関わる科学技術の発展に中心的役割を担うことのできる知識と能力を身につけ、将来生命人間情報科学の先端研究に参画可能な人材を育成しています。

工学部からの進学
工学部から大学院への進学については、工学部ウェブページも参考にしてください。
学外・学部外からの進学も歓迎します
北大以外の大学や北大の他学部からの進学者もたくさんいます。また、高専の専攻科を卒業した後に大学院に進学した例も多数あります。
大学院生の声

細胞生物工学研究室
生体情報工学コースでは「情報」と「生命」に関することを学びます.情報学や生物学など幅広い分野を習得できるため,システムエンジニアや企業研究職など就職先がどの学科より豊富です.
私はもともと医療系に興味があったものの「既知のことより新しいことを生み出したい」と考えたため,生体情報工学コースの中でも細胞や組織の力学特性を調べる新分野の細胞生物工学研究室を選びました.
私は,拘束型心筋症という原因不明で心臓が硬くふるまう病気の発症メカニズム解明に取り組んできました.生体情報工学コースは共同研究が豊富であることも魅力の1つです.私も他大学の医学部と共同研究を行うことで,拘束型心筋症という大変珍しい病気の研究が実現しました.
大学院進学は当初悩んでおりましたが,2年間の研究生活で論理的思考力を身に着けることができました.これは大学院に進んだからこそ習得できたものですし,就職活動や社会人生活で大いに役立つものです.また,研究成果が認められて,基礎医学と計測科学の学会で受賞することができました.
情報・生命や,新しいことに興味がある方は,ぜひこのコースで学んでみてください.

ゲノム情報科学研究室
最先端の情報エレクトロニクス技術と生命が融合した科学技術分野を学べることを魅力的に感じ、生体情報コースに進学しました。今は微量のウイルスDNAを検出するためのシステムやDNA配列の決定が難しい領域を読むための方法に関する研究を行っています。工学的アプローチで感染症研究に貢献していることを感じており、誇りを持って学生生活を送っています。

バイオナノマテリアル研究室
各賞の紹介
吉本千禎先生記念賞(博士後期課程)
吉本千禎(ちよし)先生
応用電気研究所メディカルエレクトロニクス部門初代教授
1962年、北海道大学応用電気研究所にメディカルエレクトロニクス部門を開いた。その後の氏の尽力により研究所内に4つの医工学関連部門が開設され、北海道大学に我が国初の生体工学研究拠点が形成された。
三上奨学賞(修士課程)
三上智久先生
応用電気研究所生体制御部門初代教授
呼吸・循環器系のMEに大きな業績を残すとともに、北海道大学大学院工学研究科における我が国初の生体工学専攻設置(1979年)に中心的役割を果たした。
情報科学院長賞(修士課程、博士課程)
修士課程および博士課程の研究優秀者に贈呈される賞。
<歴代受賞者>
1996年度 三上賞:鎌滝 崇央
1998年度 三上賞:小林 有希子、吉本賞:黄 孔良
2001年度 吉本賞:小山 洋
2002年度 三上賞:高瀬・小橋、吉本賞:中村・比嘉
2003年度 三上賞:坂井 滋郎、吉本賞:関根 一光
2004年度 三上賞:高木 一人、吉本賞:林・山本
2005年度 三上賞:小杉 達郎、吉本賞:村澤 尚樹
2006年度 三上賞:山本 条太郎
2007年度 三上賞:渡辺 大士、吉本賞:小杉 達郎
2008年度 三上賞:加納 健太郎、吉本賞:郭 凱俊
2009年度 三上賞:竹下 祐介、吉本賞:横田 幸恵
2010年度 三上賞:加藤 耕也・功刀 聡彦、吉本賞:水谷 祐輔
2011年度 三上賞:大淵 仁史、吉本賞:李 哲煜
2012年度 三上賞:小竹 勇己、吉本賞:前田 佑輔
2013年度 三上賞:山本 航平・山根 翔太郎、吉本賞:村上 知里
2014年度 三上賞:伊東 里紗、吉本賞:蔡 萍根
2015年度 三上賞:遠藤 賢司、吉本賞:Gabriel Gonzalez
2016年度 三上賞:山口 和志・阿部 恭敏、吉本賞:一本嶋 佐理
2017年度 三上賞:三幣 俊輔、吉本賞:長内 尚之
2018年度 三上賞:中岡 梨々子・髙橋 泰伽、吉本賞:任田 崇吾
2019年度 三上賞:戸田 聖人
2020年度 三上賞:小川 拓希、吉本賞:曹 艶鳳
2021年度 三上賞:中村 峻大・澤貝 航大、吉本賞:張 強
2022年度 三上賞:細川 竜聡、吉本賞:Wen Han
2023年度 三上賞:米山 裕貴・大場 光紗、吉本賞:Zang Xiaoqian
2024年度 学院長賞(修士):須藤 志保、三上賞:小谷 崇博、学院長賞(博士):古川凌、吉本賞:角井 建
Q&A
随時追加していきます。
入学試験
情報科学専攻生体情報工学コースでは、情報科学と生命科学の学際領域の基礎を遺伝子から個体レベルまで体系的に習得できる豊富なカリキュラムのもと、先導的な研究者・産業人を養成するための教育・研究活動を推進しています。
研究分野は、生体医工学、バイオインフォマティクス、バイオナノ工学、バイオフォトニクスといった幅広い領域にわたっており、様々な学科・専攻の出身者を受け入れています。
募集要項など、試験に関する詳細情報については、下記のページをご覧下さい。
お問い合わせ先
〒060-0814 札幌市北区北14条西9丁目
北海道大学大学院情報科学研究院事務室教務担当係
Tel : 011-706-6946
修士課程入学試験の過去問題
昨年度の1次試験問題は、北海道大学大学院情報科学院入試情報ページで公開しています。
2年以上前の問題については、下記までお問い合わせ下さい。
情報科学専攻生体情報工学コース入試委員長
E-mail : exam_bio_ist@ml.hokudai.ac.jp
研究室見学会のお知らせ
情報科学専攻生体情報工学コースでは、本専攻に興味のある学生・社会人の皆様に向けた研究室見学会を実施しております。
大学院の受験を検討している皆さん、ぜひ一度、研究室に直接ご訪問いただき、教員や学生と話して、研究室の雰囲気を見学して下さい。
研究室見学を希望する方は、直接、【研究室の教員】へ連絡を取っていただくか、以下の項目を明記のうえ【exam_bio_ist@ml.hokudai.ac.jp】までメールにてお申し込み下さい。日時を調整し、担当者より折り返し連絡をさせていただきます。
- 氏名
- 連絡先(電話番号、メールアドレスなど)
- 見学希望研究室(複数でも構いません)
- 見学希望日時(複数ある場合は、優先順位をつけて下さい)
インターンシップ
高専生を対象としたインターンシッププログラムを実施しております.研究を一緒に楽しみましょう.