集積システム講座

集積システム講座では、新しい集積ハードウェアと応用システムに関する総合的な研究を行っています。


集積アーキテクチャ研究室

-システムLSIの未来を開拓する-

ムーアの法則が終焉を迎える近未来においても情報処理の高効率化を持続的に実現し続けることを目指し、ソフトウェア-ハードウェア共創による先端的なアーキテクチャ技術とシステムアウェアな集積回路技術の研究を行います。

●回路構造を再構成可能な「やわらかい」ハードウェア

●低消費電力プロセッサのための新規アーキテクチャ、および画像処理プロセッサ
●量子ドット集積体、磁束量子デバイス、抵抗変化メモリデバイスのための新規情報処理回路
●生物や自然界の仕組みに学んだ機能集積回路/知能システム
●ゆらぎを利用して情報処理を行う機能電子システム



低消費電力スマートセンサ集積回路


集積ナノシステム研究室

-集積ナノシステムの創出に挑戦-

回路・デバイス工学の革新的融合技術とそれらを利活用する集積ナノシステムの創出に挑戦します。半導体物理・回路学・情報学・非線形理論・神経科学等の領域を縦断し、新規 ナノ材料・デバイスの本質を理解して有効活用するデバイスアウェアな回路・情報処理システムの研究を行います。

●高速かつ自然で直感的な画像処理手法の研究・開発
●無線/画像システム用の超高速・高精度・省電力集積回路の設計・試作・評価
●ナノデバイスの特徴を活かした新規情報処理ハードウェアの構築
●半導体ナノ構造を用いた新しい電子デバイス・光デバイス



人工知能


集積電子デバイス研究室

-革新的ナノワイヤ材料・デバイスの創出と集積化-

次世代集積システムをめざした新しい集積電子デバイス技術の研究を進めています。自然の摂理を利用した結晶成長による化合物半導体ナノワイヤおよび集積構造の形成、太陽電池やトランジスタなど様々なナノワイヤデバイスの実現と高性能化に取り組んでいます。

●高効率半導体ナノワイヤ太陽電池の研究開発
●次世代半導体ナノワイヤトランジスタの研究開発
●半導体ナノワイヤ集積回路の研究開発



半導体ナノワイヤ集積構造とナノワイヤ太陽電池


電子材料学研究室

-一つの電子の情報を光で伝える-

一つの電子に情報を書き込み、光で伝える。わずか数百個の原子からなる数ナノメートルの大きさの半導体ナノ構造を作り出します。このナノ構造に、たった一つの電子を単位と する情報を書き込み、光情報に変換して全世界の光通信ネットワークに送り出します。

●半導体ナノ構造/量子ドットの作製

●半導体量子ドットへの電子スピン情報の書き込み/スピン注入
●量子ドットスピンレーザーの開発
●バイオ工学を利用した極限的な規則配列量子ドットの作製
●プロセスプラズマのモデリング・計算機シミュレーション



実際に作製したナノ構造の電子顕微鏡写真。小さな輝点の一つ一つは原子です


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先端エレクトロニクス講座

先端エレクトロニクス講座は、新しい原理に基づく電子・光デバイスの創出と、回路・システムへの応用技術に関わる研究に 取り組んでいます。


ナノ電子デバイス学研究室

-スピンを用いたナノデバイスの創出-

物質中の電子のスピン状態を自在に制御することで、次世代の高度情報処理や高速大容量通信に欠かせない高性能なデバイスを開拓します。そのため、新規材料の探索、種々の物 質中でのスピンの性質の解明や、極微細構造形成技術の研究を行っています。

●高スピン偏極材料を用いた強磁性トンネル接合デバイスの開発
●半導体への高効率スピン注入源の開発とスピン機能デバイスの創出
●ナノメートルサイズの極微細構造形成技術の開発



超高真空薄膜形成装置を用いたスピン機能デバイス構造の作製風景


ナノエレクトロニクス研究室

-原子レベルの計測操作で未来を拓く-

走査型プローブ顕微鏡技術を応用した原子分子レベルのスピン計測操作技術やカーボンナノチューブなどを応用したセンサの開発、スピン干渉によるスピンエレクトロニクスの基 礎研究などをすすめ、原子分子レベルから新しいエレクトロニクスの開拓を目指します。


●スピン分解走査型プローブ顕微鏡の開発と原子レベルのスピン操作
●カーボンナノチューブのバイオセンサーへの応用
●半導体量子スピントロニクスデバイスの研究
●単分子薄膜の動的な性質に関する研究



上段:クロム表面の単原子ステップ(左)とスピンイメージ(右)、下段:マグネタイト表面の原子像と計測システム


光エレクトロニクス研究室

-光による未来の創造-

「光の量子性」を活用する、量子暗号通信、量子計算・情報処理技術と「光の波動性」に着眼した、3次元光情報処理、超並列光通信技術、光複素振幅制御技術により、革新的な光 技術の開発を推進し、次世代の情報エレクトロニクス技術を創出します。


●安全性保証可能な量子暗号通信システム・量子通信ネットワーク
●量子もつれを利用した量子情報処理技術・量子コンピュータ
●ホログラフィ・3次元ディスプレイ
●位相共役波を応用した断層映像法
●空間モードを活用した次世代光通信システム



レーザによる超並列光信号処理の実験


ナノ物性工学研究室

-究極の省エネルギーを実現する-

ナノサイズの物質の電気・磁気特性を上手く利用すると、超高速でしかもグリーンな演算ができます。我々はナノ物質の作成と物理現象研究を通じて新世代の電子デバイス・システムの創成を目指します。

●シリコンナノドット列を用いた超低消費電力高機能デバイスの開発
●磁性ナノドット単電子トランジスタの電気伝導機構解明
●新規グリーン・メモリーの開発



試作した超低消費電力高機能デバイス


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量子情報エレクトロニクス講座

量子情報エレクトロニクス講座は、量子集積エレクトロニクス研究センター・電子科学研究所に所属する研究室で構成され、 量子力学を原理とする新しい量子情報エレクトロニクスの創出を目指します。


量子結晶フォトニクス研究室

-To グリーンテクノロジー-

窒化物半導体(GaN)をベースとした超高効率トランジスタ・高効率太陽電池・高感度センサーを開発し、低炭素社会実現へ貢献。半導体と強磁性体ナノ構造を複合した新材料を開 発し、超低消費電力メモリ・集積回路に応用してグリーンテクノロジーの道を拓きます。


●超高効率GaNトランジスタを利用した次世代インバータの研究
●スーパージャンクション構造を利用した高効率太陽電池の研究
●GaNナノ構造を利用した高感度有害紫外線・火炎センサーの開発
●半導体ウェハ上への結晶成長を利用した異種材料複合ナノ構造の直接作製技術の研究
●GaAsやSi半導体上に集積した強磁性体MnAsナノ構造チェーンによる磁気デバイスの開発



多重台形チャネル(MMC)構造を持つGaNトランジスタ


量子知能デバイス研究室

-ナノからはじまる未来のデバイス-

極めて小さな構造をつくりだす半導体ナノテクノロジーを利用し、自然界の巧みな仕掛けを応用した新機能材料やデバイスの開発に取り組んでいます。化学・バイオセンサー、人 工光合成や生物型情報処理回路など自然や環境に配慮した未来の電子・光デバイスを創り出します。


●ゆらぎと共存する生体機能電子デバイス・情報処理回路の開拓
●単一分子デバイス
●半導体周期的ナノ構造の自己組織化形成
●ナノ構造特有の現象を利用した高効率エネルギー変換デバイス



半導体ナノワイヤネットワークを利用した新しい論理回路


量子マルチメディアシステム研究室

-12桁に及ぶ周波数領域の研究-

新材料デバイス、人工構造体・複合材料、超低電力CMOS集積回路の開発により、新たな周波数領域の開拓や通信デバイス基盤技術の確立を目指します。また、窒化物半導体界面の電子物性、特に界面形成プロセスによる影響を調べ、電子デバイスの特性向上を図ります。

●ナノカーボンを用いた新規複合材料、超低エネルギーデバイス回路
●プラズモニックテラヘルツデバイス
●メタマテリアの電磁波制御応用
●マイクロワット級ワイヤレスセンサー用LSI
●窒化インジウムアルミニウム混晶の物性探索とデバイス応用



メタマテリアを用いた世界最高性能のシリコン上アンテナ


光システム物理研究室

-光の量子性、波動性を極める新世代光科学-

「光」の優れた時間・空間特性を利用したテクノロジーは高度情報化社会において重要な役割を担っています。本研究室では、光の量子性・波動性をフルに活用した新しい概念に 基づく光情報処理や光計測・制御など、新しい世代の光科学の研究に取り組んでいます。


●単一分子・単一ナノ微粒子のダイナミック分光計測と単一光子源の開発
●3次元ナノポジションセンシングと光マニピュレーションを用いた極微弱力解析
●量子もつれ合い光子を用いた超解像リソグラフィ技術の開発
●超狭帯域レーザー顕微分光ナノイメージング
●微小球共振器やナノ光ファイバを利用した高機能フォトニックデバイスの研究


散乱型近接場顕微鏡を用いて観測した金ナノ構造の凹凸像と構造中に誘起された光局在場像



ナノ光機能材料研究室

 

-石ころの素材で宝石のように美しい薄膜を創る-

従来セラミックスとして扱われてきた機 能性酸化物を素材として、原子レベルで平坦な表面を有する高品質薄膜を作製し、機能性酸化物の持つ真のポテンシャルを最大限引き出し、世の中で役に立つデ バイスの開発を目指しています。

●機能性酸化物を使った光・電気・磁気を同時に記憶する薄膜デバイスの開発
●導電性酸化物の超構造作製と熱電材料としての可能性追求
●新奇酸化物スピントロニクスデバイスの開発


また、光子の発生するプロセスを半導体ナノ構造で量子力学的に制御し、量子情報通信用の単一光子光源の開発等、量子情報処理への応用を目指しています。(熊野准教授)

●量子情報通信用の単一光子光源の開発
●単一量子ドットを埋め込んだ微小光共振器による光電場制御



石ころに強力なパルスレーザーを照射して、瞬時に蒸発させ、薄膜を作製する


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