研究室の概要

生物の持つ遺伝情報の総体である「ゲノム情報」の情報処理・比較解析を行うことによって、様々な生命現象や生物の多様性・進化過程を解明することを目指しています。大型計算機を用いた情報解析に加えて、DNA配列決定などの生物実験も行っています。

研究テーマには、ヒト・霊長類・植物・ウィルスゲノム解析、突然変異率の計測、遺伝子情報解析手法の開発、深海底生物探査、生物多様性解析、生物―地球間相互作用(アストロバイオロジー)、生命の起原、人獣共通感染症研究などがあります。

深海の新種探査プロジェクト

研究内容の紹介

ヒト・霊長類ゲノム解析

ヒトを特徴づけている遺伝情報とその機能を明らかにするために、ヒトゲノムをチンパンジーやその他の類人猿・霊長類などのゲノムと比較しています。解析によって同定されるヒトを特徴づけている可能性が高い部分を優先して実験的に機能解析します。

ウィルスゲノム解析

医学部との共同研究で、流行性角結膜炎の原因ウィルスであるアデノウィルスのゲノム解析を行っています。ゲノムがどのように進化した結果新型アデノウィルスが出現してくるのか、ゲノムのどの部分が感染・発症に重要なのか、予防や治療といった応用も視野に入れた研究を行っています。

深海底の新種探索プロジェクト

深海底には私達の知らない生物がまだまだたくさんいると考えられています。水産学部との共同研究で、深海底の泥をロボットを使って採取し、泥の中から得られた様々な生物個体の遺伝情報解析を行うことで、新種探索を試みています。

研究設備の例

ROV
DNA塩基配列決定装置
PCクラスタ

将来に役立つ知識や技術

バイオ・遺伝子関連の知識

  • 分子生物学、遺伝学
  • 分子進化学、集団遺伝学
  • 統計学

バイオ・遺伝子関連の基礎技術

  • DNA抽出技術
  • DNA塩基配列決定技術

バイオインフォマティクス解析技術

  • 配列解析ツール(MAFFT, MEGA等)を使用したバイオインフォマティクス解析
  • プログラミング

このようなキーワードに興味がある人は、ぜひ、研究室見学に来てください。

ゲノム比較/生物情報処理/遺伝子発現制御/生物進化/生物多様性/深海底探査

所属教員

  • 教授:渡邉 日出海
  • 准教授:小柳 香奈子

お問い合わせ

住所:〒060-0814 札幌市北区北14条西9丁目 北海道大学大学院情報科学研究科
情報科学研究科棟10階10-13室(教員)10-18室(学生)、内線6787
電話:011-706-6146
FAX:011-706-7340