北海道大学 大学院情報科学院 システム情報科学コース
ディジタル幾何処理工学研究室
Digital Geometry Processing Lab.

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FEM用メッシュの編集



背景とねらい
製品の設計形状データに基づいて製品の評価を行う計算機支援工学(CAE: Computer Aided Engineering) において,有限要素解析(FEA: Finite Element Analysis)に基づく製品性能評価は,高性能な工業製品開発に必要不可欠になっています.設計変更はCADで行い,CADモデルのメッシュ分割によりFEA用メッシュを生成し利用する伝統的なCAEプロセスは,設計変更毎に計算コストが高いメッシュ分割が必要となり,非効率的です.本研究では,FEA用のメッシュを直接編集して設計変更等を可能とするためのメッシュ編集技術の開発を目的としています.

具体的なメッシュ編集技術として,寸法駆動に基づくメッシュ変形と物体運動へのメッシュ適合を対象としています.


動画 (264MB)




手法概要
寸法駆動に基づくメッシュ変形手法では,製品の四面体メッシュを入力として,簡単な領域選択やパラメータ入力操作により,板厚などの平面間距離,フィレットや貫通穴などの円筒の径,リブやボスの位置などを変更することができます.メッシュ変形のために,高精度なメッシュ表面のセグメンテーション法,変形のモデル化,具体的変形を実現するための領域選択と領域変更方法を開発しました.

物体運動へのメッシュ適合法では,空間と製品の両方を四面体で分割した四面体メッシュと,物体の運動規則(座標変換行列の系列)を入力として,運動の各時刻ステップで位相的に矛盾のない四面体メッシュを出力します.メッシュ適合を実現するために,

Research


効果
種類の異なる9種類の橋梁のレーザ計測点群に対して本手法を適用した結果,8点群~20数点群,数千万点から数億点の点群を数十秒から数分で高速にラフレジストレーションできることがわかりました.

Research


関連論文など
Hiroaki Date, Takahito Yokoyama, Satoshi Kanai, Yoshiro Hada, Manabu Nakao, and Toshiya Sugawara: "Efficient Registration of Laser-Scanned Point Clouds of Bridges Using Linear Features", International Journal of Automation Technology, 12(3), 328-338 (2018)