情報理工学コース
1.専門科目1
以下から出題される4問のうち基礎数学と情報数学を含む3問を解答すること。
- 基礎数学
- 線形代数として,行列,連立一次方程式,行列式,逆行列,ベクトル空間,線形写像,固有値,固有ベクトルなど,微分積分として,極限,微分,偏微分,テイラーの定理,積分,重積分,変数変換,常微分方程式など
- 情報数学
- 集合と関係,写像、命題論理,順列・組合せ,ブール代数、言語理論,オートマトン理論など
- (選択)確率・統計
- データの整理と記述,確率,確率変数と確率分布,標本分布,母数の推定,仮説検定など
- (選択)情報理論
- 情報量,エントロピー,相互情報量,情報源,マルコフ情報源,情報源符号化,通信路,通信路符号化など
2.専門科目2
以下から出題される4問のうち2問を選択し解答すること。
- アルゴリズムとデータ構造
- 漸近的評価,時間・空間計算量,リスト,キュー,スタック,ヒープ,探索木,ハッシュ表,整列,探索,再帰,動的計画法,分割統治法,グラフアルゴリズムなど
- 人工知能
- 機械学習,データマイニング、ニューラルネットワーク,進化型計算,探索と推論,ヒューマン・マシンインタラクション,マルチエージェントシステム,ゲーム理論など
- コンピュータシステム
- コンピュータアーキテクチャ,オペレーティングシステム,コンピュータネットワーク,クラウドコンピューティング,論理回路,データ表現,C 言語プログラミングなど
- 応用数学
- ベクトル解析,微分方程式(多変数),ラプラス変換,フーリエ解析,複素解析など
情報エレクトロニクスコース
1.専門科目1
以下から出題される5問のうち3問選択して解答すること。
- 応用数学
- ベクトルと行列、一次変換、固有値問題、ベクトルの微分法・積分法、常微分方程式、偏微分方程式、ラプラス変換、フーリエ級数
- 半導体デバイス工学
- 半導体のバンド構造とキャリア統計、pn接合のバンド図と容量-電圧特性、pn接合の電流-電圧特性(整流特性)、MOS構造の表面ポテンシャルとしきい電圧、MOS電界効果トランジスタの電流-電圧特性、CMOSインバータ回路の動作原理、発光・受光素子の動作原理、太陽電池の動作原理
- 電磁気学
- 真空中の電磁気学(静電界、静磁界、電流と磁界、電磁誘導、マクスウェルの方程式)、物質中の電磁気学(誘電体、磁性体、導体)
- 電気回路
- 直流回路・交流回路(一端子対回路・二端子対回路、ブリッジ回路など)、線形回路の諸定理、正弦波交流と電気的諸量の複素表示、相互誘導回路、共振回路、過渡解析
- 電子回路
- バイポーラトランジスタ・MOSFETによる回路、増幅回路と接地方式、演算増幅器の基礎と応用(反転増幅回路, 非反転増幅回路, 微分回路, 積分回路、加減算回路など)、発振回路、pn接合ダイオードによる回路(整流回路、波形整形回路など)
2.専門科目2
以下から出題される5問のうち2問選択して解答すること。
- ディジタル回路
- CMOS論理ゲート(複合ゲートを含む)とそれらによる組み合わせ回路、算術演算回路(加減算器など)、順序回路(フリップフロップ、ラッチ、レジスタ、シフトレジスタ、カウンタなど)
- 量子力学
- 量子力学の基礎的概念(電子の二重性,重ね合わせの原理,不確定性関係など)、1次元の問題(ポテンシャルステップ,井戸型ポテンシャル,ポテンシャル障壁とトンネル効果)、調和振動子(エネルギーの量子化など)、角運動量演算子(交換関係など)
- 物性工学
- 結晶構造と逆格子、X線回折,格子振動と格子比熱,自由電子モデル(電気伝導特性,状態密度,フェルミ準位,ホール効果など),電子のエネルギーバンドと有効質量,電子の熱統計分布,半導体の基本的な物性
- 情報通信工学
- 通信ネットワーク(通信プロトコルと階層表現、情報量と通信速度)、通信方式(デジタル変復調)、情報理論(通信路と通信路符号化・復号化、誤り訂正)、信号処理(伝達関数、スペクトル解析、サンプリング理論)
- 光エレクトロニクス
- 光の反射・屈折・透過、光波の伝搬・回折・干渉、レンズの特性、光共振器
生体情報工学コース
1.専門科目1
生体情報工学に関する論文テーマに対して800字程度の小論文を作成するとともに,以下から出題される 3 問のうち 1 問を選択すること。
- ● 線形代数
- 行列,連立1次方程式,固有値問題,行列の対角化
- 参考教科書:E. クライツィグ著(堀素夫訳),「線形代数とベクトル解析(第8版)」,培風館,1, 2章
- ● 電気・電子回路
- 直流回路,交流回路,トランジスタと等価回路,増幅器,帰還回路と発振
- 参考教科書:小澤孝夫 著,「電気回路を理解する 第2版」,森北出版,1, 2, 3, 4, 5, 6 章
- 樋口英世著,「例題で学ぶアナログ電子回路入門」,森北出版,1, 2, 3, 4, 5, 6, 8章
- 岩田聡編著,「新インターユニバーシティ 電子回路」,オーム社,5章
- ● 細胞生物学
- 生体膜・膜輸送,細胞区画・輸送,シグナル伝達,細胞骨格,細胞周期,有糸分裂・減数分裂,組織・癌
- 参考教科書:Bruce Albertsら(中村桂子,松原謙一 監訳) 「エッセンシャル細胞生物学 原書第4版」,南江堂,11, 12, 15, 16, 17, 18, 19, 20章
2.専門科目2
以下から出題される 4 問のうち 2 問を選択すること。
- ● 微分方程式
- 常微分方程式,フーリエ級数,ラプラス変換,偏微分方程式
- 参考教科書:阿部寛治 著,「図解による微分方程式」培風館 著
- ● 電磁気学
- 静電界,静磁界,電流と磁界,電磁誘導,マクスウェルの方程式
- 参考教科書:松原三人,坂口浩一,山田博章 著,「工科系の電磁気学」,コロナ社,1, 2, 3, 4, 5, 7章
- ● 生化学
- タンパク質の構造・機能,酵素,生体エネルギー,糖質代謝,脂質代謝,窒素代謝
- 参考教科書:Danise R. Ferrier 著,「イラストレイテッド生化学 原書8版(リッピンコットシリーズ)」, 丸善出版,1~10, 15, 16, 19章
- ● 分子遺伝学
- DNA,遺伝子,染色体,ゲノム,遺伝,連鎖,組換え,乗換え,転写,翻訳,複製,タンパク質,遺伝子発現,突然変異,DNA修復,分子進化
- 参考教科書:
日本語版:D. L. ハートル著,「エッセンシャル遺伝学・ゲノム科学 (原著第7版)」 化学同人,1~6, 8, 12, 14章 - 英語版:D. L. Hartl著,「Essential Genetics and Genomics (7th Ed)」,Jones & Bartlett Learning,1~6, 8, 12, 14章
メディアネットワークコース
1.専門科目1(2問選択)
- 応用数学
- 行列と行列式,連立一次方程式,逆行列,固有値,ベクトル解析など
- コンピュータ工学
- ノイマン型計算機,アドレス方式,命令語,中央処理装置,演算装置,記憶装置, 入出力装置,制御装置など
- 信号処理
- 離散時間信号の処理,フーリエ変換,離散時間フーリエ変換,z変換,離散時間システムなど
2.専門科目2(2問選択)
- 画像処理
- 画像の標本化と量子化,画像の統計的特徴,画像の空間フィルタリング,画像の直交変換,画像圧縮,画像認識,画像生成など
- 通信システム
- 変調(振幅変調,角度変調),復調(同期検波,包絡線検波),狭帯域確率過程,ガウス雑音,ディジタル通信方式(OOK, PSK)など
- 光・電波理論
- 分布定数回路,入力インピーダンスと反射係数,分布定数線路の整合回路・共振回路・行列表現,マクスウェルの方程式,波動の基本的な性質(反射・透過・干渉)など
- 言語メディア理解論
- 形態素解析,かな漢字変換,構文解析,意味解析,機械翻訳,対話処理など
システム情報科学コース
システム情報科学コースの専門試験の各科目は,つぎのようなキーワードで代表されますので,参考にして下さい。
1.専門科目1(2問選択)
以下から出題される3問のうち2問を選択すること。
- 応用数学Ⅰ
- (1)線形代数,(2)ベクトル解析
- 応用数学Ⅱ
- (1)常微分方程式,(2)ラプラス変換,(3)フーリエ級数とフーリエ変換
- 情報学基礎
- (1)集合・写像,(2)数え挙げ,(3)グラフ理論,(4)論理
2.専門科目2(2問選択)
以下から出題される4問のうち2問を選択すること。
- 力学
- (1)運動の記述,(2)ニュートンの運動方程式,(3)仕事とエネルギー,(4)運動量と力積,(5)振動,(6)剛体の運動,(7)解析力学
- 参考図書:
阿部龍蔵,「岩波基礎物理シリーズ 力学・解析力学」,岩波書店 - 電気回路
- (1) 直流回路
- (2) 交流回路(ひずみ波交流,三相交流を除く)
- (3) 回路の諸定理(重ね合せの理,テブナン・ノートン等価回路,相反定理,Δ-Y変換,ブリッジ回路,整合)
- (4) 2端子対回路(Y行列とZ行列,H行列,F行列)
- (5) 過渡解析(微分方程式を解く一般的解法,ラプラス変換による計算法)
- 参考図書:
小澤孝夫,「電気回路を理解する」,昭晃堂 - 電磁気学
- 一様媒質中の電磁気学を範囲とします.
- (1) 静電界(電界,電束密度,電位,クーロンの法則,ガウスの法則,電界のエネルギー)
- (2) 静磁界(磁界,磁束密度,ベクトルポテンシャル,ビオ・サバールの法則,アンペールの法則,磁界のエネルギー)
- (3) 電磁力(クーロン力,ローレンツ力,仮想仕事の原理),電磁誘導(インダクタンス,ファラデーの法則)
- (4) 電磁波(マクスウェルの方程式)
- 参考図書:
松原,坂口,山田,「工科系の電磁気学」,コロナ社,1章~3章,8.1~8.3節 - 線形制御理論
- (1) 線形システムの表現 (伝達関数表現, 状態変数表現,システム変換,線形系の解,可制御・可観測性,正準形)
- (2) 安定判別 (安定条件,ラウス・フルビッツの判定法,リアプノフ関数)
- (3) 周波数応答 (正弦波入力に対する定常応答,ボード線図,安定余裕,ナイキスト線図)
- (4) フィードバック制御 (フィードバック変換,極配置,定常偏差,サーボ系, 最適レギュレータ, オブザーバ)
離散時間系,時間遅れ要素を含む系は出題範囲外とします.
令和6年4月
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