熱い気持ちをもってチャレンジすることの大切さ
情報エレクトロニクス専攻 先端エレクトロニクス講座
ナノエレクトロニクス研究室
博士後期課程1年
池内 昭朗(北海道札幌市出身、2012年度入学)
学部生の頃は英語にまったく自信がなかった私ですが、研究室で留学生と過ごした経験から海外での研究生活に興味を持ち、修士1年の時にアメリカのライス大学で約5ヶ月間の海外インターンシップに参加しました。アメリカでの生活は、文化、言語、食事、すべてが日本とは異なっていましたが、インターンシップ中に知り合った友人たちのサポートのおかげもあり公私ともに充実した5ヶ月間を過ごすことができました。
このすばらしい体験の中で、私は何事にも「熱意」と「積極性」を持ってチャレンジすることの大切さを学びました。「熱意」と「積極性」は研究においても、英語でコミュニケーションをとる場合においても非常に重要なことだったからです。
私のライス大学での研究は、近年注目を集めているカーボンナノチューブという炭素材料の光学特性に関するもので、カーボンナノチューブにレーザ光を照射し、生じる光電流を測定する実験系の立ち上げをおこなうというものでした。最初の1ヶ月はSebastian博士に指導していただきながら光学実験の基礎を学びましたが、その後は私1人で実験をおこない、毎日実験の進み具合をSebastian博士に報告し、得られたデータや次の実験の計画について議論をしました。当然すべての会話は英語で行うため、自分の伝えたいことがなかなか英語で伝えられなかったり、Sebastian博士が話す内容をすぐに理解できずに何度も聞き返したりして、意思疎通に苦労することが何度もありました。しかし、なんとか帰国までに実験系を立ち上げて価値あるデータを取得したいという熱意を持って研究に打ち込み、実験結果を出しては積極的にSebastian博士と議論を重ねました。その結果、最終的には実験系を立ち上げるというテーマをやり遂げることができ、Sebastian博士にも納得してもらえる成果を出すことができました。