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皆に「アルゴリズムのすごさ」を教えたい

写真:伝住さん

コンピュータサイエンス専攻 知識ソフトウェア科学講座
アルゴリズム研究室 博士後期課程1年

伝住 周平(北海道札幌市出身、2012年度入学)

私はアルゴリズム研究室に所属すると同時にJSTの戦略的創造研究推進事業であるERATO湊離散構造処理系プロジェクトの研究補助員として、プロジェクト研究室に机を頂いて研究を進めています。ここでは膨大な離散構造データを数学的に簡約化し効率よく計算する「アルゴリズム技術」を追求しています。離散構造とは計算機科学の基礎をなす数学的構造のことで、およそ計算機が扱うあらゆる問題は離散構造の処理に帰着されます。

私は離散構造の中でも主に文字列集合を研究対象にしています。記号の列とみなせるデータは全て文字列として扱えるので、文字列処理は様々な応用分野に共通する基盤技術として非常に重要です。近年提案されたSeqBDDは大規模な文字列データを簡潔に表現する汎用的な演算処理系です。記事やDNA等の部分文字列を列挙することで高速に検索できるだけでなく、他のデータ構造では難しい特殊な文字列集合も容易に索引化できます。

毎週の湊ユニット研究会では学生とERATO研究員の方々が進捗報告と発表を行います。また「アルゴリズムのバイブル」とされるKnuth先生の本を輪講しています。「コンピュータ業界の最高の栄誉」とされるKnuth先生の小切手がありますが,輪講の過程で日本人としてニ番目の額面(16進0x$4.f0)の小切手を受領できました。第一線で活躍中の研究者が講師となるERATOセミナーもほぼ毎週開かれます。さらに、年二回のワークショップでも熱い議論が交わされています。

他にも、2010年にはERATOのグループリーダーでもある津田宏治先生の元で三週間ほど実習生として過ごしました。日本科学未来館での展示「フカシギの数え方」は、その企画や動向を側で見ているだけでも刺激的でした。このようにERATOでは常日頃から最先端の研究に触れられ、優秀な研究員の方との議論は実り多いものです。この素晴らしい環境にいられる幸運を活かして、より高度なアルゴリズム技術の開発を目指します。

2011年度ERATO初夏のワークショップの様子
文字列の集合とそれをコンパクトに表すSeqBDD
写真:2011年度ERATO初夏のワークショップの様子
写真:文字列の集合とそれをコンパクトに表すSeqBDD