「無線通信が創る未来」
メディアネットワーク専攻 情報通信システム学講座
インテリジェント情報通信研究室 修士課程1年
宇佐美 友也(東京都青梅市出身、2014年度入学)
私たちの生活においてスマートフォンに代表される「無線通信」は今や必要不可欠なインフラであると言えます.様々な社会インフラの中でもこの「無線通信」は特に発展が目覚ましく,私たちの生活に身近な携帯電話は第3世代(3G)からLTE,更には第4世代(4G)へと,数年間で急速に移り変わっています.私の所属する「インテリジェント情報通信研究室」では無線技術のための信号処理に関する研究を行っています.中でも近年世界中で活発に研究されている「MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)」と呼ばれる送信側と受信側に複数アンテナを設置し,同時に伝送を行う技術を中心に,アンテナを2次元に配置することで効率的な伝送を行う「Full-Dimension MIMO」や,信号がどの方向から来ているかを識別する「到来方向推定」などの研究を行っています.
私は現在「大規模MIMOシステムの特性評価」に関する研究に取り組んでいます,LTEの規格として採用されているMIMOシステムのアンテナ本数は4〜8素子程度ですが,これを100素子程度まで拡張したMIMOシステムの特性評価を行うことで,第5世代以降の携帯電話の検討を行っています.また,MIMOシステムは一般にアンテナ素子数が増えると共に伝送効率を高めることが出来る一方で,同時に送信された信号を検出するための演算量が飛躍的に大きくなってしまう問題点があります.そこで「確率伝搬アルゴリズム」などの手法を用いて演算量の低減も目指して取り組んでいます.この研究が未来の通信システムに採用される可能性がある,とても夢のあるテーマであると考えています.
また,私たちの研究室では研究活動だけではなく,パークゴルフやジンギスカンパーティなどアウトドアな活動にも積極的に取り組んでいます.中でも数年前から始めたカーリングは先生方も参加して学生との垣根を超えて和気あいあいと楽しんでおり,去年の冬には北海道カーリング大会にも参加させていただきました.