優れたコンピュータAIの開発を目指して
情報理工学専攻 複合情報工学講座
自律系工学研究室 博士後期課程1年
高田 圭 (北海道札幌市出身、2016年度入学)
自分の所属する自律系工学研究室では、生物知能の理解と創造をテーマにした研究を行っています。具体的には、ボードゲームやカーリングといったゲームを対象にした研究、魚のメダカやグッピーの群としての振る舞いを観測し、それを制御することを目指した研究、人と人との相互作用を利用した研究など、幅広い研究を行っています。これらの研究には、Deep Learningを含むニューラルネットワークを利用した研究が多く含まれています。
自分の研究は、ゲーム理論で有名な数学者ジョン・ナッシュらが開発したHexと呼ばれるボードゲームを対象に、より強いコンピュータAIの開発を目指した研究です。将棋電王戦や、囲碁でコンピュータがトップレベルの人間に初めて勝利するなど、コンピュータAIの開発は非常に注目を浴びており、コンピュータAIの開発過程で生まれた技術は数多くの分野に応用されています。研究室では、Computer Olympiadと呼ばれるコンピュータAI同士に対戦させる国際大会に数度出場しており、最高で世界2位の成績を納めています。また、HexのAndroidアプリの開発も行っており、棋譜を幅広く収集することで新たなコンピュータAIの開発を目指しています。
自律系工学研究室では、研究室に配属される3年生の後期から4年生までの期間、研究に必要な基礎知識や技術の獲得を目的に課題が与えられます。多少難しい課題もありますが、同期で協力したり先輩に聞いたりすることで解決することができます。課題を通して研究室のメンバー間の仲も深まりますし、力がつくので早いうちから積極的に研究を行っていくことが可能になります。4年生から学会に参加する人も多数います。また、研究のみだけではなく、BBQや夏旅行・冬旅行などのイベントも、毎月ひとつはイベントがある程度の頻度で開催されています。研究と遊びに、楽しい研究室生活を過ごしています。