社会と調和するAI
情報理工学専攻 複合情報工学講座
調和系工学研究室
修士課程2年
吉田 拓海 (静岡県富士市出身、2018年度入学)
私の所属する調和系工学研究室では、社会と人との調和を前提としたAI技術、およびその応用を研究しています。具体的な研究内容として、AIによる俳句生成やラジコンカーの自動運転による譲り合い行動の実現、ファッション画像に対して人間が感じる印象の推定など様々な研究を行っています。また調和系工学研究室の特徴として、企業との共同研究を数多く行っていることが挙げられます。企業の持っている実データを用いた研究や自身の専門外の人とのミーティング、研究成果の社会実装など、企業との共同研究では様々な経験を積むことができます。
私はAI技術を用いた競輪の予想支援コンテンツの生成に関する研究を行っています。競輪は毎日約60レース開催されており、各レースについて人手によってコンテンツを作成するコストが非常に大きく、コンテンツ自動生成技術に高い需要があります。本研究では、AIによってレース結果を予測し、その予測を説明する文章を生成する、予想支援システムを開発しました。本研究も企業との共同研究であり、研究成果は共同研究先のWebサイトで実運用されています。自分の研究が実際に世に出た時の、達成感は非常に大きなものでした。
研究室では、プレゼンテーション形式のゼミが週三回開かれ、各学生が進捗報告や最新論文の紹介を行います。ゼミを繰り返すことで研究を進めていき、得られた研究成果を学会で発表します。一人で研究を進めることは困難であるため、ゼミや学会での意見交換は研究活動において非常に重要です。また研究以外に、飲み会やバーベキューなどの息抜きイベントも研究生活には欠かせません。調和系工学研究室では、夏にニセコで一泊二日のテニス合宿を行います。合宿最終日には景品を懸けたテニス大会が開催され、先生と学生、先輩後輩関係なく、真剣勝負が行われます。