社会を変えるシミュレーション技術の開発

システム情報科学コース
システム融合学講座
電磁工学研究室
博士課程2年
比留間 真悟 (埼玉県日高市出身、2019年度入学)
私の所属する電磁工学研究室では、電磁気学的現象をシミュレーションするためのツールの開発と電磁機器の自動設計技術の研究を行っています。電磁気学といわれると抽象的だと思われるかもしれませんが、電磁気学を応用した製品や装置(いわゆる電磁機器)は現代社会のさまざまな場面で利用されています。例えば私たちが利用するスマートフォンやパソコン、ハイブリッドカーや電気自動車、さらには鉄道や風力発電機などはすべて電磁気学なくしては成立しません。電磁機器は私たちの生活のいたるところで利用されているため、消費されるエネルギーも膨大なものとなります。そのため持続可能な社会を作るためにも高効率な電磁機器の開発は重要な課題といえます。
従来、電磁機器の設計・開発は人の手で行われてきました。しかしながら、電磁機器の利用が高度化するにつれて人の知見に基づく設計・開発はコストが大きくなり困難になってきています。そこで近年、シミュレーションの結果をもとにコンピュータが設計・開発を行う自動設計技術が注目されています。自動設計技術はディープラーニングを含む機械学習とその周辺技術により構成され、現在盛んに研究されている分野の一つでもあります。このような背景をもとに私たちはよりよい社会を作るための技術を研究しています。
新型コロナウィルスの影響もあり、現在は研究室での研究を週の半分程度にし、自宅から遠隔で研究を行える環境を整えています。研究は主にアルゴリズムを考えたりプログラミングなどをしたりしています。また毎週のゼミでは研究の進捗を報告して先生や院生とディスカッションを行います。
研究以外では忘年会、歓送迎会などを学生が主体になって開催したりしています。またレンタカーを借りてドライブしたり冬はワカサギ釣りへ行ったりもします。今年(2020年)はこれらを行えていませんが感染症の動向を見つつ、安全性が担保されれば来年以降催したいと思っています。

