企業での長期インターンシップのすゝめ
情報理工学専攻
知識ソフトウェア科学講座
知識ベース研究室
修士課程2年
中野 裕太 (北海道せたな町出身、2019年度入学)
昨今のAIブームを受け、人工知能技術の研究開発に力を注いでいる企業が最近、国内外問わず非常に増えています。これからますます活発になっていくであろう企業での研究開発に興味を持ったため、私は昨年の夏休みに、日本のAIスタートアップ企業のひとつである株式会社Preferred Networks1(以下PFN)へ長期の研究開発インターンシップに行きました。PFNは、主に深層学習関連の研究開発を行い、製造業や、医療、パーソナルロボットといった様々な分野へ適用することで、現実世界の課題の解決を試みる企業です。
PFNでは、Graph Neural Networksを用いたある組合せ最適化問題へのアプローチに関する研究開発に取り組みました。社員さんや他のインターンメンバーとの議論を通し、およそ2ヶ月弱の間研究開発を進め、最終日には社員全員が参加する成果報告会でポスター発表を行いました。また、得られた研究成果に関するブログ2 を書くなど、短いながらも研究を行った実感を得られました。そして、普段とは異なる環境に身を置くことで、自身への刺激にもなりました。また、ランチなどの際には社員さんやインターンメンバーの皆さんと自分の研究に関する話のみならず、PFNを選んだ理由といった個人的なお話まで、様々な分野の話題を通し交流でき、自分の研究の視野が広がり、企業について深く知ることができたと感じました。これらは、自身の研究活動のみならず、進路選択にもとても役立ちました。
新型コロナウィルス感染症の影響により、オフィスに出向き議論を行うことが難しい状況ではありますが、私が行ったPFNをはじめとして、オンラインでも長期インターンシップを行う企業は数多くあります。最後になりますが、長いようで短い学生生活の1〜2ヶ月弱を、企業での長期インターンシップに費やしてみませんか?自身の今後のキャリアや研究に関する視野を広げることにつながる、とても刺激的で価値ある経験になることを保証します。
2 実際に自分で書いたブログ記事です。https://tech.preferred.jp/ja/blog/treewidth-prediction/