ビッグデータをどう操るか
情報理工学コース 先端データ科学研究室
修士課程1年
石本 翔真 (兵庫県神戸市出身、2021年度入学)
コネクテッドデバイスやSNSの普及により、膨大なデータが世に溢れるようになりました。しかしデータそのものは数字の羅列に過ぎず、放っておいても役に立ちません。数理的手法を用いて、データから有用な知見を掘り起こすことが求められます。こうして昨今、「データサイエンス」という学問が日の目を浴びるようになりました。私はこの学問に身を置き、「多次元のデータセットから非線形構造を抽出する手法の確立」というテーマで、日々研究に取り組んでいます。本コラムでは、データサイエンスを専攻する私の学内外での取り組みを1つずつご紹介します。データサイエンスについて、イメージを膨らませて頂ければ幸いです。
私の研究室では例年、学部4年生が「データ解析コンペティション」というものに出場します。提供データの分析を通して、ビジネスに役立つ知見を導けるかを競う大会です。私の参加した年は、株式会社オリコンから顧客満足度調査のデータが与えられ、約5ヶ月間その分析に取り組みました。欠損値が多いなど、教科書の例題のように綺麗な形をしておらず、一筋縄ではいきませんでした。しかし、週に1回進捗報告をするゼミを設けて頂き、教授からアドバイスを貰いながら着実に進めていくことが出来ました。結果として、最終報告会で「研究奨励賞」を受賞することが出来ました。受賞出来て嬉しいことは勿論ですが、データ解析の難しさ・楽しさを実感した経験でした。
また、私は今年の8月からメルカリというフリマアプリを運営する会社で長期インターンを開始しました。Analyticsチームという部署に所属し、ビジネス上の意思決定支援を目的に、ユーザーの行動ログ分析を担当しています。月に2000万人が利用するサービスの分析は非常に臨場感があって楽しいものであり、自身の専門性を活かして働けることは大きなやりがいです。
データサイエンスは技術を実社会の問題に生かしやすい学問だと感じています。興味を持っている方は是非、当研究室にコンタクトを取ってみて下さい。