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音響と数理

Pic:吉野夏樹さん

情報科学専攻情報理工学コース 情報数理学研究室
博士後期課程1年

吉野 夏樹 (北海道札幌市出身、2016年度入学)

 私は音響信号処理、特に楽器音の収録に関する音響信号処理を自身の研究の主軸として設定しています。現在は残響除去に挑戦しています。残響は言葉の聞き取りやすさや音楽の場合リズムのわかりやすさを損なう要因になるので、除去できると結構嬉しかったりします。残響除去をどのように行うかを大まかに説明しましょう。手元にある録音データから異なった音がなっている区間を二つ切り出すと、この二つの区間は共通の残響作用を受けていると考えられます(図1)。これは残響が加わる前の音と残響作用の掛け算になっています。そのため二つの区間の共通の要素である残響作用を最大公約数として求めることができ、録音を残響作用で割り算すれば残響の除去が完了します。しかし少しでも雑音が存在する場合、雑音は掛け算ではなく足し算として録音に影響するため、この二つの区間に最大公約数が存在しなくなってしまいます。実際の録音では雑音が必ず存在するため、雑音の影響を取り払って最大公約数を計算しなければなりません。この部分が非常に難しく、私が今まさに直面している壁となっています。

 次に研究室の活動について紹介します。研究室のゼミは授業期間に週に一回あり、自身の研究の進捗報告や直近で読んだ文献の紹介を行います。発表者は二人ずつの回り持ちで、およそ4週に一度発表が割りあたります。情報数理学研究室では、いわゆるコアタイムが設定されていません。そのため各自が必要があるときに研究室に顔を出すという生活スタイルが多いです。私の場合は自宅が少し遠い事もあって、研究室に設置してある高性能なコンピュータで数値実験を行いたいときと、自宅だとモチベーションが保てないとき、そしてリサーチアシスタントとしての勤務時間に研究室を使うようにしています。研究室では学生全員にパーティションで区切られたスペースが与えられていて、私は結構自由に使わせてもらっています。

 


図1 最大公約数の計算による残響除去
図1 最大公約数の計算による残響除去
図2 パーティションで区切られた研究室研究スペース
図2 パーティションで区切られた研究室研究スペース