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新しい大学院生に贈る言葉

2022年4月5日

情報科学院長  長谷山 美紀

 新入生の皆さん,入学おめでとうございます。
 令和4年4月,私たちの大学院情報科学院に,修士課程194名,博士後期課程24名の皆さんを迎えることになりました。
 一昨年そして昨年は,新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から,対面による入学式を実施することができませんでしたが,令和4年は,直接にお祝いの言葉を述べることができました。

研究院長 長谷山美紀

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行で,私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。価値観の多様化や生活様式の変化で,デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速しています。
 大きな変革の時代にあって,情報科学は単なる学問領域や科学技術分野にとどまらず,どのような社会を創り出すかを考える「社会創造の理念」を持って取り組むものに発展しています。

 情報科学院は,世界で必要とされる情報科学分野の教育と研究を通じて,幅広く深い学識を有し,国際性を備えた研究者や技術者を育成し,イノベーションリーダーを輩出することを目指しています。その教育カリキュラムと体制は,全国的にもユニークなものとなっています。特徴をご紹介します。

 本学院には,情報科学を中核とし,5つの多彩なコース(情報エレクトロニクス、メディアネットワーク、情報理工学、生体情報工学、システム情報科学)が配置され,所属するコースでその専門を深く学び(主専修),他のコースで異なる分野を学ぶ(副専修),双峰型教育カリキュラムを提供しています。また,どのコースに所属しても,プロジェクトマネジメントスキルを獲得するための実践型科目や,世界トップレベルの外国人教員が担当する国際連携科目を履修することが可能です。国際的な視野と実践力を身につけることができるよう,工夫したカリキュラムとなっています。

 本学院には5つの連携分野に,産業技術総合研究所,JAXA,物質・材料研究機構の国立研究機関の研究者や,NTT,NTTドコモといった企業の研究者が数多く参画しています。基礎研究から社会実装までを視野に入れた研究環境で,皆さんの研究活動を支援しています。

研究院長 長谷山美紀

 本学院に皆さんを迎えるにあたり,お話しさせていただきます。

 冒頭で述べたDXが世界で進む中,2021年12月に「DX白書2021」が発行されました。その中で,デジタル時代に企業変革を推進する情報系人材の確保について調査が行われています。情報系人材の「量」が不足していると回答している日本企業の割合は76%,米国企業でも43%が不足していると答えています。「コロナ禍」によりデジタル化が急速に進む中,IT人材の不足感が高まったと分析されています。また,日本企業では,「質」の高い情報系人材も不足していることが明らかになりました。主要国の人口100万人当たりの博士号取得者数を比較しても,日本は最も多い英国やドイツの3分の1程度です。高度人材の不足は,この数字からも理解できます。

 変革の時代に入り,情報科学の役割が技術面のみならず社会創造を担う分野になった現在,それを学ぶ皆さんが,高度人材となり「その先に生み出される社会」を創り出すことを世界が期待しています。本学院でしっかりと情報科学を学び,研究を通して「その先」を考え,新しい手法の構築や課題解決に挑戦することで,ここでしか得ることのできない「力」を身につけてください。

 身につけた力の真価が試されるのは,前例のない深刻な事象に遭遇したときに,いかにして前進するかにあると思っています。皆さんが得る知識や経験は,その後に直面する問題に果敢に取り組む力の礎となります。失敗を恐れず,どうぞ挑戦して下さい。皆さんが大学院生として沢山の知識と技術を身につけることができるよう,私たち教員も職員も,挑戦を支えていきます。

 皆さんの学生生活が,実り多く充実したものになるよう強く願い,私からのお祝いの言葉とさせていただきます。

令和4年度入学式
令和4年度情報科学院入学式の様子
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