富田章久教授が令和5年度「情報通信月間」総務大臣表彰を受賞
情報エレクトロニクス部門 富田章久教授が、令和5年度「情報通信月間」総務大臣表彰を受賞され、6月1日(木)帝国ホテルにおいて表彰式が挙行されました。
富田教授のコメント
この度、令和5年度の「情報通信月間総務大臣表彰」を頂戴いたしました。本表彰は、総務省及び情報通信月間推進協議会が「電波の日」及び「情報通信月間」に当たり、電波利用又は情報通信の発展に貢献した個人及び団体、デジタルコンテンツの今後の創作活動が期待される者に対して行うものです。
私の表彰理由は、「長年にわたり、量子情報通信技術に関する研究開発等の取組を牽引し、世界最先端の技術の確立や国際標準化活動に貢献したほか、人材育成及び産学官連携に向けたフォーラム活動に尽力し、我が国における量子情報通信分野の発展に多大な貢献をした。」というものです。今回の表彰は量子情報技術にかかわる全ての人々のお力によるものと考えています。皆様にはお礼を申し上げます。
私自身は量子暗号鍵配送や光量子情報処理といった、光子による量子情報実装の研究を行ってきました。2010年に北大に移ってからは、量子暗号装置の実装安全性の検証方法を一つの柱として、学生の皆さんと楽しく研究を進めることができました。このテーマは量子暗号技術の標準化の動きとともに重要性が認められています。量子計測や量子計算の分野でも大学にいることのメリットを生かした基盤的な研究を行うことができました。最近のバブルともいえる応用への期待の高まりがありますが、量子情報技術はまだまだ息の長い基礎研究が必要です。皆様のご理解、ご支援をお願いいたします。

先端エレクトロニクス分野 光エレクトロニクス研究室・教授
博士(工学) 富田 章久